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交換により取得したマンションの取得額

 新年明けましておめでとうございます!今月は豊洲まちなみ住宅公園で住まい・法律・相続の無料相談会を行いました。毎回午後1時から5時まで相談会を開いておりますが、会場に到着すると間もなく初雪がちらちらと降ってきまして、雪を見てはしゃいでいるお子様達もおりましたが、寒さのせいか展示場にお越しのお客様はいつもより少なめの様子でした。

 そんな中今回相談会にお越し頂いた方は、30代のご夫婦でお子さん2人をお連れしての、ご両親の老後の住まいと税金についてのご相談でした。そのご両親の住まいは港区の緑豊かな高台にあるマンションだそうですが、もともと戸建住宅に住んでいたところ、デベロッパーに土地の買収の提示を受けて、等価交換でそのマンションの1室を取得したのだそうです。しかし両親2人の住まいとしてはちょっと広すぎて掃除をするのも一苦労だし、老後のことを考えると、相談者夫妻も近くに戸建住宅を所有しているので同居も視野に入れて色々と検討されているご様子でした。 選択肢の一つとしてご両親の所有するマンションを売却した場合、譲渡所得税はどれ位かかるでしょうかとのご質問で、その計算方法は、譲渡収入-譲渡原価-譲渡経費に対して、所有期間の長短に応じて一定の税率を掛けて算出します。

 ただし、今回のご相談者のご両親はこのマンションを戸建住宅との交換により取得しており、追加の金銭の支払いも受取りもなく、所得税の負担も無かったとのことですので、譲渡原価がいくらになるかが問題となりました。デベロッパーがこういったマンション開発を行う場合には、地権者に負担がかからないよう「中高層耐火建築物等の建設のための買換特例」を適用している場合が多く見受けられます。この買換特例を適用したマンションを将来譲渡する場合の譲渡原価は、交換により失った戸建住宅の原価を引継ぐことになります。新しいマンションを手に入れますと、古い戸建住宅を取得した時の売買契約書や交換時の確定申告書は処分してしまいがちですが、新しく取得したマンションを将来売却する時にもう一度必要となりますので注意が必要なのです。原価の額が分からない場合には、譲渡収入の5%しか認められません。もっとも税務署には過去の確定申告書が永久?保存されており、納税者本人もしくは税理士は閲覧請求することができます。  ご相談者はマンション取得時の資料を探してみて、書類が整ったらまた相談にのって欲しいとおっしゃって頂きました。またのお越しをお待ちしております!


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